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毎週木曜日に新宿三丁目の竹林閣で、塾と展覧会を開催しています。

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プロフィール

彦坂尚嘉

Author:彦坂尚嘉
彦坂尚嘉 美術家。アート・ネットショップ『きたいぶんしギャラリー3000』主催。ヴェニスビエンナーレ、サンパウロビエンナーレ、パリ青年ビエンナーレ出品。クイーンズミュージアム、テイトモダーン出品。芸術分析家、元立教大学大学院比較文明学特任教授。1946年東京生まれ。多摩美術大学油彩科中退。

糸崎公朗 フォトモ・アーティスト。『子供の科学』『デジカメwatch』連載。1965年長野生まれ。東京造形大学デザイン科出身

生須芳英 アーティスト。ノイズ音楽家。1991年生まれ。多摩美術大学夜間部中退。

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【《文明》から《野蛮》へ (1)】

美術だけで見ても、文化は大きく変わりました。
昔の文化は、《文明》だったのです。


マルセル・デュシャン 《文明》だけ
ピカソ 《文明》だけ
マティス 《文明》だけ
アンドレ・マッソン 《文明》だけ
ポロック 《文明》だけ
ラウシェンバーグ《文明》だけ
ジャスパージョーンズ 《文明》だけ
リキテンシュタイン《文明》だけ
ドナルド・ジャッド 《文明》だけ
スミッソン 《文明》だけ
コスース 《文明》だけ


上記は、彦坂尚嘉が言語判定法で、測定したものです。
それが時代が変わると、次の様に変化しました。
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アンディ・ウォーホル《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
ロバート・メイプルソープ《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
シンディ・シャーマン《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
ジェフ・クーンズ 《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
マイク・ケリー《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示


つまり《文明》だけという構造から、
《文明》《準-文明》《野蛮》という三階建ての構造に変化したのです。

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問題なのは、こうした変化は、日本の場合にどうなっているかなのです。
それを次に書きます。


【《文明》から《野蛮》へ (2)】

欧米と日本との差を、乱暴に図式しますと、《文明》と《準-文明》の違いです。
さらに日本と、ロシアと中国とを比較しますと《準-文明》と《野蛮》の違いです。

日本は《準-文明》であって、《野蛮》では無かったのですが、しかし、最近は《野蛮》に転落してきているのです。そのことが日本の衰弱と連動しています。

さて、それを美術作品で見てみます。
話を分かりやすくするために、戦後のアメリカ美術を見てみます。


ポロック 《文明》だけ
ラウシェンバーグ《文明》だけ
リキテンシュタイン《文明》だけ
ドナルド・ジャッド 《文明》だけ
コスース 《文明》だけ


この時期の日本美術は、次の様に《準-文明》です。


岡本太郎 《準-文明》
河原 温 《準-文明》・・・日付の絵画
中西夏之 《準-文明》
関根伸夫 《準-文明》・・・位相大地
李禹煥 《準-文明》

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さて、ポスト・モダンになると様相が変わります。


アンディ・ウォーホル《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
ロバート・メイプルソープ《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
シンディ・シャーマン《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
ジェフ・クーンズ 《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示
マイク・ケリー《文明》《準-文明》《野蛮》の同時表示


《文明》《準-文明》《野蛮》の3階建ての構造に変わったのですが、日本の場合には《野蛮》だけの平屋建ての構造になるのです。


森村泰昌 《野蛮》だけ
草間弥生 《野蛮》だけ
村上 隆 《野蛮》だけ
やなぎみわ《野蛮》だけ
会田 誠 《野蛮》だけ



【《文明》から《野蛮》へ (3)】

下記の文字をクリックしてください。画像のサイトに飛びます。
森村泰昌とカーロ/シャーマンの画像

日本の現代アートの作家を《野蛮》であると言うと、怒られてしまうと思います。
特に森村泰昌氏は、先日の横浜トリエンナーレのアーティスティック・ディレクターをなさって、今日の日本を代表する「日展理事」とも言うべき作家に成っています。

ある人物と、日本の現代アートが、今日では官展になってしまっていて、つまり現代美術は日展であるということだという話をしていました。

しかしそれは日本の美術が日展であるだけでは無くて、世界中の現代アートが《日展》になってしまっている。というところで、意気投合したのです。

そういう状況は、事実だと思います。日展理事である森村泰昌氏の作品は、どうしようも無く、多くの日本人には「日展の名画」に見えるのです。

日本の美術館の権威の中で、森村泰昌の作品を見れば、それは《文明》であり、《芸術》なのです。

しかし日本の外部から、冷ややかに見つめれば、何よりもまず、シンディ・シャーマンを模倣して登場したのが森村泰昌である。それに対してシンディ・シャーマンは、森村泰昌を模倣しないで登場してきている。

しかし日本人にとっては、森村泰昌の作品は、模倣では無くて、自立し、独立した《芸術》として映っているのです。

日本には《日本教》という宗教があるのです。《日本教》の信者ににとっては、森村泰昌氏の作品は、独創であって、それは《芸術》であり、《文明》なのです。

ところが異端の彦坂尚嘉の視点で見ると、シンディ・シャーマンは独創であって《文明》です。

そしてフリーダ・カーロは《準-文明》です。

しかしわが日本の森村泰昌は、この二人を模倣した《野蛮》なのです。

《野蛮》は、山口組のヤクザのように、文明の作り出したベンツに乗り、アルマーニのスーツを着て、文明人のフリをするのです。

日本人の多くは、フリを知っていて、それを見ないようにして、日本の独創と信じるのです。それが《日本教》であり、それが《日展理事》なのです。

権威の擬態!!!!

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