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毎週木曜日に新宿三丁目の竹林閣で、塾と展覧会を開催しています。

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プロフィール

彦坂尚嘉

Author:彦坂尚嘉
彦坂尚嘉 美術家。アート・ネットショップ『きたいぶんしギャラリー3000』主催。ヴェニスビエンナーレ、サンパウロビエンナーレ、パリ青年ビエンナーレ出品。クイーンズミュージアム、テイトモダーン出品。芸術分析家、元立教大学大学院比較文明学特任教授。1946年東京生まれ。多摩美術大学油彩科中退。

糸崎公朗 フォトモ・アーティスト。『子供の科学』『デジカメwatch』連載。1965年長野生まれ。東京造形大学デザイン科出身

生須芳英 アーティスト。ノイズ音楽家。1991年生まれ。多摩美術大学夜間部中退。

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トクマルシューゴ/音楽雑誌【彦坂尚嘉の音楽私評】5 

音楽雑誌【彦坂尚嘉の音楽私評】5 トクマルシューゴ


トクマル シューゴは、アコースティックの様々な楽器や玩具を演奏し、多重録音によるポップミュージックを生み出すミュージッシャンです。

2004年にニューヨークのインディーズレーベルから、宅録されたファーストアルバム『Night Piece』をリリースしましたが、WIRE誌、ローリング・ストーン誌、音楽情報サイト、Pitchforkのレビューにおいても高評価を得ました。

なぜなのか?

彦坂の芸術分析からは、その原因はいろいろあるにしろ、重要な事は階級性です。【第一階級】【第二階級】【第三階級】【第四階級】【第五階級】という全階級性のある音楽であることです。全階級性があることで、既成の権威ある音楽ジャーナリズムの支持を集めたのです。

つまり過去の言葉で言えば《前衛性》ですが、そういう《前衛性》は無くて、最初から極めて伝統的な価値観の内側で成功した音楽です。それもアコースティックで、玩具などの音を使った、ある意味での古代への退化性、あるいは幼児への追憶性のある音楽、そして民族音楽への回帰を展開したのです。



芸術分析です。

《想像界》《象徴界》《現実界》《サントーム》《ディープミステリ》《ノーネイム》《越境》《未知》《その先》《死》の10界があります。

そして《格》は、《第8次元 信仰領域》です。

その限りでは、日本の豊かな若手の音楽家では、ありふれている構造であると言えます。特徴があるとすれば、「ミツメ」などの日本の豊かな経済性を背景として若手でも【第五階級】であったのに対して、はじめに述べたようにトクマルシューゴは、全階級性のある統治階級の音楽性を持っていると言うことです。

GELLERS(ゲラーズ)というバンドにも、トクマルシューゴは参加していますが、このバンドも10界で《第8次元 信仰領域》というものですが、階級性は【第五階級】です。ですからトクマルシューゴという個人が、ずば抜けて、若いのに全階級性のある音楽性を示しているのです。

《様態》は、しかし先端のプラズマ性はありません。《気体》音楽なのです。むしろこの古さ(?)が、アメリカでは目立ったかもしれません(?)

セカンド・アルバムの『L・S・T』もヨーロッパやニュージーランドでも相次いでリリースされ、フランスとスペインと北欧を回る初のヨーロッパ・ツアーを行っていますが、しかしヨーロッパ民族音楽というべき音楽性で、私にはつまりません。評価するとすれば、ファースト・アルバムですので、面白いと思った曲を、並べておきます。













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